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Posted by 滋賀咲くブログ at

2007年12月06日

最後まで使う。



昨日前から注文していた裂き織り機が家に到着しました。
僕には使い方は分からないのですが、家に来ているバイトさんが元々は織物をされていた方ですので、
使い方を教えてもらおうと思います。

何だかよく分からないですが、とにかく家に有り余る端切れ、布切れをうまく活用できるそうです。

着物は着れなくなるまで着て、そしたらリフォーム/リメイクして洋服にし、余った端切れは裂き織りに掛けてまた生地にする。
何となく里内呉服店らしい(もったいない根性)工程かな~と思います。


当たり前のことかもしれませんが、着物から洋服にはできても、洋服から着物はなかなかできないんです。
そう考えると、物事にはやっぱり順序があるんだな~と改めて思わされました。

ちなみに先生言わく、センチメートルと言う単位は地球から割り出された単位で、着物地で言う尺や寸は人間の体から割り出された単位らしいです。ので、人の体を採寸するときに無理にセンチメートルで収めるのはコモディティー的なやり方らしいです。
確かにフランスのオートクチュールの先生方も、メジャーで測る事を嫌っているかたがほとんどです。感覚と感性でラインを描いていくそうですが、それがもっともだと思いました。

人間はひとりひとり違うのであって、サイズ9号、11号なんて言うのは単なる目安でしかないのだと思いました。右肩よりも左肩のほうが広い人、右腕のほうが長い人、それがそれぞれの個性であって、すばらしい所でもあるのに、型にはめるのなんてやっぱりおかしいと思いました。

全ての人間がどこかしら欠陥であり、それが宝であり、だから全ての人が必要なのであると思います。
「人」という漢字が I でないのは、その後ろで支えてくれているもう一本の線があるからなのだと教えてもらいました。
そう考えると、漢字を考えた中国人は素晴らしいし、着物を考えた日本人も素晴らしい。
やっぱり動物も含め、皆があるからこそ成り立っている世界だと思います。

成人してアメリカから日本に帰ってきて思ったことの一つに、人と違うことを恐れる日本人の姿がありました。確かに読んで字の如く和を大事にする国民性だと思いますが、人とは違うことに自信を持った上で和を保っていけば、少しでも窮屈感から開放されるのではとも思いました。

とにもかくにも、物価も上昇トレンドになってきました。税金も上がる一方です。モノも自己実現も、最後まで活用するのが良い時代ですね。


  


Posted by 着物リフォームの里内呉服店 at 11:24