2009年01月18日
古着の着物を買うときの注意点
せっかく着用の目的で購入した古着の着物も、購入の際にきちんと傷や痛みをチェックしておかないと、いざ着ようと思ったときに困ってしまいますよね。
私たちは着物の状態をきちんと把握して、お客様に損をさせないように努めて参ります。
...ので、お客さんと一緒に古着の着物を購入するさいのチェックポイントを学んでいこうと思います。
古着物のチェックポイント 1
第一のチェックポイントは色変わり(ヤケ)です。
ヤケの多い所は肩山、オクミ、上前、前身頃です。
着物は太陽の光でも焼けますし、展示会などのスポットライトでも焼けます。
しかも絹や天然素材など、良質であればあるほどヤケの被害も多くなります。
これらは着物を着る事から生じるヤケです。
その他に保管から生じるヤケがあります。
着物を広げたときに、折り目のところによく見られる筋状のヤケは、長時間きものを重ねて置いているときに、こば(側面)の部分に集中して光が当たる事から生じるヤケです。
いずれにせよ、ヤケは (特に黒物の場合) 正式な場で嫌な思いをしてしまいますので、古着物の購入の際は遠慮せずに必ず一度広げて確認しましょう。
古着物のチェックポイント 2
次のチェックポイントは、表地や胴裏の歪みです。
主な原因はドライクリーニングによる丸洗いです。
裏襟の縫い目を見て、縫い目が波打ってきていれば、ドライクリーニングの回数が多いと言えます。
ドライクリーニングによる丸洗いの場合は、表地と胴裏の収縮率の違いにより歪みが生じてしまうので注意しましょう。
古着物のチェックポイント 3
次は着用による汚れや傷みです。
まず、着物を広げて背中の上に袖を持ってきましょう。
袖と背中の色が同じなはずですね。
それでは、順番に見ていきましょう。
袂先は机や椅子に一番良く触れるところですので、汚れている可能性が高いです。
袖口は、袖口の表地と八掛を摘んで、お互いを引っ張ってみてください。色に差がなければオッケーです。
内側を見ましょう。
抱きシミは大丈夫ですか? 脇の汗などは、たんぱく質を含んでいるので、時間が経つと落ちなくなってしまいます。
注意しないといけないのは、脱いだ直後ではなく、時間がたってから出てきて、しかも落ちないという事です。
ヒップの部分は大丈夫ですか? もしもここで血液のシミなどを発見すれば、これは商品/商材から外されるべき汚れです。
まず買取で値段は付きませんのでご注意下さい。
裾廻しは大丈夫ですか? 頻繁に着れば着るほど裾も擦れてしまいます。
裾の擦り切れた着物は 「げそ落ち」価格に価値が下がってしまいます。
表地と八掛を軽く左右に引っ張ってチェックしてみましょう。
古着物のチェックポイント 4
次に黴(カビ)のチェックです。
見た目に典型的なカビは勿論ですが、目に見えなくてもカビ独特の匂いがあれば要注意です。
また、泥大島などに白い粉状のものが付いている事がありますが、これもカビの一種で、ナマズと呼ばれています。
比較的軽い場合は、着物専門のクリーニングで落ちる場合もありますが、強く出ている部分は染色補正の出来る職人さんに部分洗いをしてもらうのが良いと思います。
着物の表地にカビが付いている場合、裏地はもっと出ている可能性があるので確認して下さいネ。
古着物のチェックポイント 5
次のチェックポイントは サイズです。
裄や丈は長めに見積もるのが良いでしょう。
少し短めの物は、後で伸ばせるだけの縫込みがあるかをチェックしましょう。
縫込み部分と表地は,日焼けによって色が変わっている時があるので注意しましょう。
古着物のチェックポイント 6
最後は汚れを隠すための仕立て替えや染め替えのチェックです。
襟などに良く見られますが、紬の生地には表裏がないものが多く、汚れを隠すためにひっくり返して仕立て替えていることがあります。一度解いてみるまで分からないのですが...
以上、皆様が良いお買い物が出来るように努めるのが私たち呉服店の役目なのです。
私たちは着物の状態をきちんと把握して、お客様に損をさせないように努めて参ります。
...ので、お客さんと一緒に古着の着物を購入するさいのチェックポイントを学んでいこうと思います。
古着物のチェックポイント 1
第一のチェックポイントは色変わり(ヤケ)です。
ヤケの多い所は肩山、オクミ、上前、前身頃です。
着物は太陽の光でも焼けますし、展示会などのスポットライトでも焼けます。
しかも絹や天然素材など、良質であればあるほどヤケの被害も多くなります。
これらは着物を着る事から生じるヤケです。
その他に保管から生じるヤケがあります。
着物を広げたときに、折り目のところによく見られる筋状のヤケは、長時間きものを重ねて置いているときに、こば(側面)の部分に集中して光が当たる事から生じるヤケです。
いずれにせよ、ヤケは (特に黒物の場合) 正式な場で嫌な思いをしてしまいますので、古着物の購入の際は遠慮せずに必ず一度広げて確認しましょう。
古着物のチェックポイント 2
次のチェックポイントは、表地や胴裏の歪みです。
主な原因はドライクリーニングによる丸洗いです。
裏襟の縫い目を見て、縫い目が波打ってきていれば、ドライクリーニングの回数が多いと言えます。
ドライクリーニングによる丸洗いの場合は、表地と胴裏の収縮率の違いにより歪みが生じてしまうので注意しましょう。
古着物のチェックポイント 3
次は着用による汚れや傷みです。
まず、着物を広げて背中の上に袖を持ってきましょう。
袖と背中の色が同じなはずですね。
それでは、順番に見ていきましょう。
袂先は机や椅子に一番良く触れるところですので、汚れている可能性が高いです。
袖口は、袖口の表地と八掛を摘んで、お互いを引っ張ってみてください。色に差がなければオッケーです。
内側を見ましょう。
抱きシミは大丈夫ですか? 脇の汗などは、たんぱく質を含んでいるので、時間が経つと落ちなくなってしまいます。
注意しないといけないのは、脱いだ直後ではなく、時間がたってから出てきて、しかも落ちないという事です。
ヒップの部分は大丈夫ですか? もしもここで血液のシミなどを発見すれば、これは商品/商材から外されるべき汚れです。
まず買取で値段は付きませんのでご注意下さい。
裾廻しは大丈夫ですか? 頻繁に着れば着るほど裾も擦れてしまいます。
裾の擦り切れた着物は 「げそ落ち」価格に価値が下がってしまいます。
表地と八掛を軽く左右に引っ張ってチェックしてみましょう。
古着物のチェックポイント 4
次に黴(カビ)のチェックです。
見た目に典型的なカビは勿論ですが、目に見えなくてもカビ独特の匂いがあれば要注意です。
また、泥大島などに白い粉状のものが付いている事がありますが、これもカビの一種で、ナマズと呼ばれています。
比較的軽い場合は、着物専門のクリーニングで落ちる場合もありますが、強く出ている部分は染色補正の出来る職人さんに部分洗いをしてもらうのが良いと思います。
着物の表地にカビが付いている場合、裏地はもっと出ている可能性があるので確認して下さいネ。
古着物のチェックポイント 5
次のチェックポイントは サイズです。
裄や丈は長めに見積もるのが良いでしょう。
少し短めの物は、後で伸ばせるだけの縫込みがあるかをチェックしましょう。
縫込み部分と表地は,日焼けによって色が変わっている時があるので注意しましょう。
古着物のチェックポイント 6
最後は汚れを隠すための仕立て替えや染め替えのチェックです。
襟などに良く見られますが、紬の生地には表裏がないものが多く、汚れを隠すためにひっくり返して仕立て替えていることがあります。一度解いてみるまで分からないのですが...
以上、皆様が良いお買い物が出来るように努めるのが私たち呉服店の役目なのです。
Posted by 着物リフォームの里内呉服店 at 14:34│Comments(0)
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